日本磨き合い通心3月号「清掃廃液の適正処理」

この冊子がお手元に届く頃には、

東京ではもしかしたら桜が開花しているかもしれません。


2月には気温観測史上初の20度越えをした地域があり、「大丈夫か地球」と思ってしまいました。

 さて、今年の3月は久しぶりにコロナ堝もすぎ、年度末の移動の多い時期になりました。

皆様も12月に次ぐ繁忙期に当たっている方も多いと思います。

そうした中で、私たち清掃業者が出している排水は、統計的に分別すると、生活排水として計上されています。

生活排水はし尿と生活雑排水に分類されますが、し尿処理をされている方は少ないかと思いますので、雑排水に分類されていると思います。

清掃業者の排水処理については、2010年の法改正で、投棄禁止違反の法人に対する罰金が引き上げられ。

5年以下の懲役もしくは3億円以下の罰金、又はこれを併科する」

と、なっています。

剥離廃液(清掃廃液)の処理は、法令上「廃アルカリと産廃廃棄物の廃油」の混合物の処理になります。

基準となるのは、BOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)ですが、東京都を例に下水道法の許容限度を示しますと、

ph5~9

 BOD 600mg/Lに対し

ワックス廃液

ph9.8

BOD 50,300mg/

一般的な洗剤廃液

ph9.1

 BOD 1,500mg/

いずれも排出基準を大きく超えています。

その排出者は
1   建物の所有者
2  業務の発注者
3  メンテナンス業者
のいずれかにあたるわけですが、東京都の大田区では清掃廃液について

「清掃業者が排出者であり産業廃棄物として適正な処理をすることを求める」としています。

これは実際にあった例で

空室の清掃にあたり、フローリング床のワックスを剥離してワックスがけをするのですが、強アルカリの薬剤を持ち込んだ、清掃業者が適正に処理することになる。

と、いうもので行政処分されています。

この部屋を清掃した個人もです。
こうした自治体もありますので、

お使いの液剤の安全データシートは取り寄せ調べて、適正に処理する必要があります。

生活雑排水は負荷割合でいうと70%を占めていて、そのうち洗剤86.5%で13.5%の食べこぼしなどを大きく引き離しています。

台所からの排出が最も多いのですが、私達清掃業者も洗剤のところに残念ながら寄与していると言うことです。

ビルメン業者につきましては、日本フロアポリッシュ工業会から2006年に「洗浄廃液の取り扱い」において通達されていると思います。

弊社は「剥離廃液を適正に処理する会」に所属し、建物からでる廃液の適正処理に努めております。

今後の成長を考える皆様と一緒にこの活動を進めて参りたいと思いますので、是非ご参加下さい。