日本磨き合い通心4月号「パーム油の問題」
4月、新年度の開始です。
この時期になると新たなステージに進む人たちを多く見かけます。
そのピカピカさんの住む環境をこれ以上悪化させないようにしたいものです。
さて、2月20日から3月9日まであの大船渡での大規模な山火事がありました。
あれを見ていて、大谷さんも避難したロサンゼルスの山火事、2019年のアマゾン、オーストラリアでの山火事で
多くの動植物が犠牲になったことを
思い出しました。
そうした森林火災は、森林破壊の1つでもありますが、私たちの使っている洗剤もまた森林破壊につながっています。
そう「パーム油」です。
インドネシア、マレーシア、タイで世界の90%を生産しています。
パーム油は食品に約8割、カップ麺・チョコレート・ポテトチップス・アイスクリーム・パンなどに使われています。
パーム油は「見えない油」と呼ばれ、
原材料名に植物油・植物油脂・マーガリン・ショートニング・グリセリン・界面活性剤などと表示されています。
飽和脂肪酸が大量に含まれているため、過剰接種は要注意です。
次に洗剤と化粧品です。
私も2000年位までは洗剤や化粧品に使われている事は知りませんでした。
サラヤが洗剤業界でパーム油にまつわる問題解決に取り組んだことから知りました。
洗剤は環境破壊に生産、製造、廃棄の各フェーズにあります。
1.植物由来の洗剤の多くは、パーム油を主成分としています。その生産のプランテーションを造るため大規模な森林伐採を行い、森林破壊を引き起こしています。
2.製造プロセスでは化学薬品の場合は、二酸化炭素の排出や水質汚染の原因になります。
3.使用後の洗剤は下水処理されますが、1部は河川や海に流れ込み水質汚染を引き起こします。
パーム油は植物由来の界面活性剤として環境に優しいとされますが、パーム油の生産が亜熱帯雨林の大規模な伐採を引き起こしていることは深刻な問題です。
森林伐採破壊は泥炭地もまた破壊されます。
温室効果ガスの排出、プランテーションで使われる化学肥料や農薬、土壌の劣化、生態系への影響、そしてパーム油産業では児童労働や低賃金労働などの問題も指摘され大規模プランテーションでは地元住民が土地を奪われるケースもあります。
そこで、私達が出来る事の一つに『RSPO認証』を受けた天然由来の洗剤を選ぶのが、環境への負荷を軽減することにつながります。
何気なく使っている洗剤の生産、製造、廃棄のそれぞれの過程で、どのような環境とのつながりがあるのかを検証するのも、私達の使命かもしれません。
RSPO=持続可能なパーム油のための円卓会議
日本では2017年では100社ぐらいでしたが、2023年には2,000社を超えています。