日本磨き合い通心4月号「某大学からの要請 ナチュラルクリーニングで台所を」
春の陽気に誘われフラフラ花見に(杏・桃含め)出かけたくなる気持ちを抑えて、現場に日々追われていることと思います。
さて、先月某大学から構内にある
台所一式5か所を、いわゆる『ナチュラルクリーニング仕様で』との要請を受け作業してきましたのでレポートします。
使用する液剤・機材は届け出が必要で、強力な液剤・臭いのきついものや残るものはもちろん使えません。
微香性炭化水素系のコンパウンドはOKでしたので、これを使用することにしました。
台所(ミニキッチン含む)全5か所、
2日間、作業時間9時~15時30分。
■使用液剤
・スタイリシュグリーン(超重曹)
・クエン酸・
・上記のステンレスコンパウンド
■使用機材
・電気ドリル
■使用資材
・ドライヤー
・棒ヒーター他小物
実にシンプル。
2日間で作業者3名(他見学者1名)
例により写真がありませんので想像してください。
この写真、上には換気扇があり側面は塗り壁、給湯器ははずされていました。1年ぐらい使っていないとのこと。
換気扇・側面・台所下・床は全てスタイリシュグリーン(SG)シロッコファンは棒ヒーターを使用しての処理
また、排水管が詰まっていましたが、
これもSGでOKでした。
問題は、ステンレスの水垢を楽しく落とすことです。手ごわいです!
クエン酸液を塗り、さらに粉のクエン酸をふりかけ、ドライヤーで温めてスプレー、ラップをかけ30~40分おきます。(最低15分乾かないように)
この間他の仕事。
いよいよラップを取り温めて粉のクエン酸を研磨剤代わりに優しくブラッシング、ステンレス対応パッド等でさすり、水垢の溶け具合を確認します。
硬いところはカーボンベラやステンレスベラやノミなどを用いて崩す感じで削ります。反応が悪いと感じたら、SGを重ねて撫でます。
弊社は素手作業なのでここまであまりクエン酸液に触りません。(傷があると沁みるので)SGを入れたら思い切ってガンガン作業し軽く拭き取ります。
2回ぐらい繰り返せば9割がたは取れますが、あとの残りが大変なのは皆さんも経験があると思います。
傷をつけずに最後の一皮を取る。
(どなたか、人・環境に影響のない素手作業のできる液剤をご存知の方は是非とも教えて下さい)
ここで、私が重要視するのがブラッシングです。
クエン酸により水垢の溶け具合を確かめながらになり、我慢のしどころ。
どんな液剤でもそうですが、反応までの時間・反応している時間を見極めて手を出さないと時間ばかりが過ぎ、傷をつけやすい削りに向かうので気をつけています。
研磨も傷をつけて落としていることになるので、上記条件をクリアできる他の方法をご存知の方は是非投稿をお願いいたします。
今後、こうした条件での現場は増えると思います。
よろしくお願いいたします。