日本磨き合い通心8月号「清掃業者の技術とデジタル技術の融合」

毎日暑い日が続いております。
熱中症対策が企業に義務化されましたが、当然な時代ですね。

先日、自動清掃ロボットがカインズホームのバックヤードに置いてあるのを見ました。
展示会を見ても、AIやDXの関連ブースが本当に増えてきました。

AIだのDXだのは何のことかい?と思っていたのですが、
そのことを説明するセミナーがありましたので、
IT社会の縄文人を自称する私が行ってきました。

カタカナが多くて大変でした。

清掃は本来空間を整える事で生命の安全、そして社会の持続可能性と結びついています。

そこに環境への配慮と新技術の導入を組み合わせることによって、
零細清掃業者でも社会的に重要な転換と役割を持つのではないかと考えました。

今日、生成AI・AR・IoTセンサー・DXといった革新技術は大企業だけではなく、
零細業者でも活用可能な時代に入ったかもしれません。

生成AIが報告書や見積書などに使え、
ARが汚れ箇所を可視化し、
IoTセンサーが空気質や湿度の感知し、
DXが顧客管理や業務効率を支える。

これらは、技術格差を乗り越えて「知的な職人」になれるかもしれない。
これらの技術は「誰のために、何のために」使われるかである。

低価格競争や薬剤使用を間違えて健康を損なう作業者があとを立たない。
経済合理性だけでは測れない倫理的問題を孕んでいる。

清掃業者が自らの仕事を「空間の命を守る行為」と位置づけ、
触媒コーティングなど環境技術も取り入れ、
発注者に対して説明責任を果たす姿勢が求められている。

同時に、発注者側にも倫理ガイドラインの導入が不可欠になってきていて、
自治体や協会団体も支援制度や教育プログラムを提供する必要があるのではないか。

我々業者が哲学的視点で自らの業務を「生命を扱う仕事」「環境との共生」と、
再定義すれば、技術は単なる手段ではなく、価値を創造していくものになる。

そのあり方が、地域社会の信頼、持続可能性、
そして新しい衛生文化の創出つながっていくのではないでしょうか。

【説明】

・DX(デジタルトランスフォーメーション) デジタル技術を導入して、組織やビジネスの仕組みを変革すること。
・AR(拡張現実) 現実世界にデジタル情報を重ね合わせて表示する技術。
・IoT(アイオーティ) すべてのモノがインターネットにつながっている状態。
・生成AI 新しいコンテンツを生成する人工知能

零細業者が向いている清掃業務を考えてみました。

・水回り清掃→消臭抗菌性が高く、施工済ステッカーを貼る、ARで表示
・高齢者施設や保育園→光触媒の後ウィルス効果が生かされる、生成AIで説明文
・Airbnbや民泊物件→施工済みのステッカーを貼る、安心感の提供
・ペット施設や美容院→匂い対策などで差別化、IoTセンサーで見える化をして、再施工のタイミングを計る
・生活支援型サービス→介護保険適用外のニーズをカバー→サブスクモデルとして展開可能
・家事代行で地域限定スキマ時間マッチング清掃  など

「日本磨き合い通心」とは
『日本を磨く会』が会員様向け(主に清掃業者様向け)に毎月発行している会報です。

弊社では、毎月原稿を協力しております。

ご興味のある方は、日本を磨く会HPをご覧下さい。