日本磨き合い通心12月号「洗濯槽のニオイはカビじゃない」

毎年のことながら、1年がすぐに過ぎてしまうと痛感するのが12月。

その12月も日々の忙しさで、あっという間に1月になってしまうのではないでしょうか。

日も短く慌ただしく動かれることが多いと思いますので、お互い健康には気をつけましょう。

 さて、先日洗濯機の匂いがするのでクリーニングをという依頼を受け、洗濯機の分解洗浄をしてきました。

この洗濯機の匂いはカビによるものではなく、バクテリア、細菌によるものです。
『マイコバクテリウム』

と言われる細菌のことです。

2015年5月19日の朝日新聞の記事に出ていました。

マイコバクテリウムと言えば、結核を引き起こす菌と、ハンセン病を引き起こす菌がいます。

しかし安心してください。

洗濯槽にいるマイコバクテリウムは、

一般的に深刻な健康リスクを引き起こす事は少ないと思います。

洗濯槽にいるマイコバクテリウムは非結核性マイコバクテリウムと呼ばれ、

自然界に多く存在し、水や湿気の多い環境で繁殖しやすいです。

とは言っても、免疫が低下している人や呼吸器に問題がある人は感染リスクが高くなることがあり、肺病変を引き起こすことがあります。

免疫抑制状態のある方、結核病歴のある方に発生しやすいと言われています。

症状としては慢性的な咳、痰、体重の減少といったことが起こり、

治療には長期間にわたることが多いと言われています。

 洗濯機はやはり洗濯槽のカビの方が問題です。

カビは湿気の多い環境で繁殖しやすいので、アレルギーや呼吸器系の問題を引き起こすことがあります。特に呼吸系の問題は喘息や気管支炎などの病気を悪化させる可能性があります。

カビの発生原因は、洗濯槽内に水分が残っていると湿気が高いためカビが発生しやすくなります。

温度もモーターの回った後は暖かくなってますので、カビの成長を助けます。

そして何より洗剤の残りや衣類の汚れがカビの栄養源になります。

対策としては

1.定期的な清掃。

  市販の洗濯槽クリーナーを使う事や洗濯機にある清掃サイクルを守ること。

2.乾燥させる。

  洗濯機の蓋を開けてしっかり乾燥させることです。

  乾燥機能がある場合には時々空の状態で乾燥モードを使ってください 。

3.高温洗浄。

  可能であれば高温で洗濯機を回してください。

4.洗剤を見直すのが大切です。

  過剰な洗剤の使用は汚れの残留を招くので、

                          少なめに使うことをお勧めします。

  さらに酵素系の洗剤を使用すると、汚れを分解しやすくなります。

5.洗濯機のフィルターを定期的に掃除することで、汚れの再付着を防ぎます。

そして、洗濯機を置いてある場所の換気を良くして湿気を減らす事が大切です。

以上洗濯機についてでした。