日本磨き合い通心6月号「微生物は神様? その2」
先日(5月上旬)、首都高4号線を
新宿方面から三宅坂方面向かう時、赤坂トンネルを出たらホテルニューオータニの堀沿いにある広葉樹の新緑が見事でした。
ギュッと詰まったモコモコのまるで大きなブロッコリーを見ているようでした。
黄緑が緑へ向かう途中でこんな時は、植物の力強さを感じます。
この新緑も微生物がいないと力強さに欠けるらしいです。
先月号にも寄稿しましたが、微生物がすべての生物の土台です。
あらゆる生物は微生物と共存することによって存在しています。
しかし、その微生物が減ると土台が小さくなり生態ピラミッド・生態系が崩れるので、生態系の分解作業と地球の浄化作用も引き受けている微生物の存在が欠かせません。
もちろん、地球を循環する水の浄化作用も微生物が行っております。
その水の浄化作用が十分機能せずに海に流れ込むことによって、海を汚しています。
地球全体の水(海水含)のうち淡水は2.5%しかなく、その多くは氷河・河川・湖・地下水で、実際に使えるのは0.01%の水を全世界の人々と分け合っているのだそうです。
生態系を無視した護岸工事は、水の上下左右や落差による空気の取り込みを弱くして微生物への酸素不足に繋がり浄化作用が弱ってしまうのです。
生活排水の流れ込む下水処理場では浄化装置で「ろ過」しているだけではなく、下水処理になる微生物が大量に生息している「反応タンク」で大量の汚水をきれいに浄化しています。
これは「活性汚泥法」と呼ばれ多くの公共下水処理施設で使われています。
私たちの生活排水には様々な化学物質が含まれていて、下水処理場の微生物を弱めたり殺したりして、十分な浄化作用「汚水分解」が行われないまま河川や海に流れてしまうのです。
合成化学洗剤や柔軟剤は、「難分解性物質」と呼ばれ分解しにくい物質です。
特に柔軟剤は、マイクロプラスチックでコーティングされているのでそのまま河川、海に流れ魚貝類へと流れていきます。もちろん生け簀にもです。
そして、私たちも…。
私たち業者も強アルカリ・強酸・次亜塩系漂白剤はもちろん合成化学洗剤のあり方について問い直し、業者自身が地球環境に負担を少なくするクリーニング方法の構築や液剤の開発
(大手の洗剤メーカーが真剣に取り組めば解決出来ると思うのですが)、
クリーニング後の汚水の処理方法などを考えて、業者が環境保全対策に本気で取り組んでいることを一般の方に発信していけば必ず反響が出ると思います。
先ずは行動してみませんか。
重曹が洗剤代わりの筆頭に挙げられて流しても大丈夫と言われているのは、淡水の成分の52%が重曹だからだそうです。
そして、重曹は微生物のバランスを整えているのかもしれません。