日本磨き合い通心6月号「森ケ崎水再生センター見学に寄せて」
新緑がいよいよ深まってきました。
植物のエネルギーを最も感じる季節です。
さて、5月12日に「環の杜」主催で
東京都 『森ケ崎水再生センター』の見学に行ってきました。
この施設は、昭和41年から運用を開始し、日本最大の下水は処理能力を持つ施設です。
そして時代とともに施設を変化させ、その処理能力の高さはもちろんですが、環境への配慮が随所に見られる設計に驚きました。
同施設が単なる水処理の場ではなく「資源循環型社会」の構築を強く意識したシステムで運用されていることを実感しました。
例えば、処理水の一部は再利用され、地域の清掃用水や冷却水として活用されています。
また汚泥処理過程において発生する熱エネルギーを電力に転換、バイオマスエネルギーからの発電などなど、
施設内電源として利用するだけではなく他の施設へ利用など、エネルギー効率の最大化が図られ限られた資源を最大限に生かす他、
さらに太陽光発電の設置など施設自体までも活用している事に感銘しました。
「水を無駄にしない」・「エネルギーを無駄にしない」というすべての工程が
最適化されていると感じたのですが、施設説明された職員からは「まだ出来る」と話されていました。
「環の杜」会員も清掃業を通じて、日々環境に配慮した活動を心がけています。
例えば、環境負荷の少ない洗剤や資材の選定、節水機器の導入、廃棄物の適正処理等、小規模ながらも持続可能性を意識した取り組みをしています。
今回の見学を通じて規模や業種の違いを超え、限られた資源を最大に生かす姿勢や社会全体への責任ある行動といった価値観を改めて共有できたのではないかと思います。
今回の施設見学を通じて排水は基準値を守ることや排水場所を考えるなど、業務改善やCSR(企業の社会的責
任)活動を見直す上での大きなヒントとなりました。
清掃業務を通じて地域環境の維持向上のためにも、環境対応型クリーニングの構築をより一層推し進めたいと思いますので、今後ともご協力の程よろしくお願い致します。